10月4日
47話「ドクロのリング」
「ここにドクロの指輪があるゾナ。……良いゾナか?」
先週分の続き…。
「ドクロの指輪がゾナーの左右どちらの手の中にあるか当てればリュウジの人形を返す」
という内容の続きだった。
スタフル2が、人形を返す条件を変えたゾナーの
言う通りになどするのであろうか?
「「「………。」」」
ゾナーが素早く、指輪を握る手を右へ左へと変える。
以外にもスタフル2はゾナーの両手を見つめていた…。
「さあ!指輪はどちらの手の中にあるゾナか?」
指輪を隠し終わったゾナーが、いよいよ(マジック?の)本領発揮…だろうか。
スタフル2がどちらの手の中にあるのか本気で考え始めた。
「……こっち!」
しばらく時間がたった後に、セイラが一番に口を開いた。
セイラから見て右の手…つまり、ゾナーの左手を指して言う。
ミクとアイリが「まだ言うのは早いよ!」と言いたげな表情をしている。
「……。」
怪しげな笑みを浮かべながら、ゾナーは指された方の握った手を開く。
………その中には、例の指輪の影も無い。
「…残念!!(含笑)」
スタフル2は少し焦りだしたようだ。
ゾナーはすぐにアイリの方に顔を向け
「ではアイリ、指輪はどこにあるゾナか?」
「…右手に決まってるじゃない!」
当然のことを訊かれ、アイリは即答する。
…しかし、ゾナーは握っている右手を開き始めると……。
「はい、どうぞ…」
なんと、右手にも指輪の欠片すら見当たらない。
つまり、両手のどこにもドクロの指輪は隠し持たれてはいなかったのだ。
驚きを隠せないスタフル2。
すると、ゾナーは…。
「もしかして…この中の誰かが盗んだんじゃないゾナか?」
そう言われたスタフル2は各自のポケットを調べ始める。
「……あ!」
アイリが何か手ごたえを感じたようだ。
自分のポケットの中から何かを取り出してみると…それは紛れもない
ゾナーがマジック(?)に使った指輪。
スタフル2全員がその指輪に注目している隙に、ゾナーはその場から姿を消した…。
「しまった…!逃げられた!!」
「絶対覚えてなさいよ!」
「…リュウジ……」
ゾナーのいなくなった場所には、消えたはずの彼の言葉だけが響いた。
「その程度のマジックで驚いているとは、まだまだゾナね!」
その言葉の後、不気味な高笑いが響き渡りだんだんと小さくなっていく。
スタフル2は、そこに取り残されたまま……。
「Thank you!」
まだまだ続きがありそう。リュウジはサルのままなのだろうか……?